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名古屋、ACミラン流最新機器で順調調整

選手の心拍数が表示されたパソコンをチェックする名古屋フェルフォーセン監督
選手の心拍数が表示されたパソコンをチェックする名古屋フェルフォーセン監督

 名古屋が鹿児島・指宿キャンプで最新兵器をフル稼働させ、本格的な選手管理に乗り出している。Jリーグでは名古屋だけが持つその最新兵器とは、セリエA(イタリア)のACミランが開発に携わり、利用しているワイヤレス方式のリアルタイム集団心拍データ分析管理システム「ホサンド」。同システムではじき出されたデータを元に、キャンプ4日目の1日も2部練習が行われた。

 名古屋の地獄キャンプの裏側で、ACミラン式のち密なデータ管理が行われていた。イタリアで開発されたホサンドは、選手が胸部に巻いた小さな心拍計から発信機を通じ1台のパソコンに情報を集約し、リアルタイム管理できる優れモノ。半径200メートル圏内で運動する最大32人のデータが手に取るように分かる。

 日本では名古屋のコンディショニングアドバイザーを務め、キャンプにも帯同している龍谷大の長谷川裕教授(50)が代表を務めるS&Cプランニング社(本社・京都市)が研究開発の提携を結んでいる。商品化されていないため、数多くのJクラブが興味を示しているが国内では名古屋が独占使用している状態だ。

 「心拍数は運動の負荷、強さのバロメーター」と同アドバイザーは説明する。あらかじめ体力テストで採取した選手個々の最大心拍数(1分間)がベース。それを基準とし、ピッチ上の心拍数が何%に達しているか、負荷の度合いが折れ線グラフで、一目りょう然となる。最適のトレーニング強度を決めることができる上、オーバーワークを防げるためけがの予防にもなる。今キャンプでは4度の測定を予定。初日と3日目にデータ採取が行われた。

 ホサンド利用は、データを重視するフェルフォーセン監督の意向。昨年のキャンプから取り入れて1年間のデータを蓄積。今季から本格的に活用している。同アドバイザーは「去年のデータがあるので、同時期と比較して仕上がり具合がよく分かる。去年のこの時期とは格段に違う」。順調な仕上がりに手ごたえを明かした。【八反誠】

 ◆トレーニング強度 名古屋はホサンド利用時、選手個々の最大心拍数を100とした時の割合により、5段階の強度を設定し練習メニューを組み立てる。65~75%が1、75~80%が2、80~85%が3、85~92%が4、92%以上が5。5が最大強度。1月31日の午後練習は強度5を求めて行われた。最大心拍数が200のA選手の心拍数が182以上を示すような、超ハードメニューが敢行された。

 ◆最大心拍数 一般的に最大心拍数(1分間)は220からその人の年齢を引いた数値といわれている。一般人の40歳平均は180程度。平静時の心拍数は約40%。ただ、アスリートの場合は個人差がありばらつきが大きい。必ずしも多ければいい、というものではない。

 ◆ACミラン イタリア・ミラノ在住の英国人を中心に1899年に創設された。タイトルはセリエA17回、欧州CL6回、カップウイナーズ杯2回など、欧州屈指の経歴を持つ。トヨタ杯などクラブ世界一にも3度輝いた名門。本拠地はサンシーロ・スタジアム(8万5700人収容)。FWロナウドをRマドリードから移籍金750万ユーロ(約11億6000万円)で獲得したばかり。会長は前イタリア首相のベルルスコーニ氏。

[2007年2月2日9時40分 紙面から]

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