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大垣日大、積極さい配で4強進出

<センバツ高校野球:大垣日大9-1関西>◇1日◇準々決勝

 初出場の大垣日大(岐阜)が、希望枠選出校で初の4強進出を果たした。かつて東邦(愛知)でセンバツ優勝経験のある名将・阪口慶三監督(62)の積極さい配が光り、関西(岡山)の省エネ右腕・川辺郁也(3年)をエンドランやスクイズで攻略。9-1で快勝した。

 名将の読みだった。初回、先頭打者が出塁すると、阪口監督はすかさずエンドランのサインを出した。「前の試合で投球数が少なかった。ボール球を投げてこない」。2番平野真也(2年)は初球をジャストミートで三塁打。わずか4球で先制点を奪った。関西の右腕川辺は2回戦でわずか77球で完封勝利。テンポよくストライクゾーンに投げ込んでくる特徴を、しっかり研究し尽くしていた。

 東邦時代は厳しい指導から「鬼」と呼ばれたが、今は違う。「仏」の阪口で快進撃を演出する。5回1死満塁で5番森田貴之(3年)がスクイズ失敗したが、怒らない。ベンチで帽子を取り、満面の笑顔で見つめた。名将は過去を思い出していた。88年春の甲子園決勝。スクイズを失敗した選手に怒りのまなざしを向けた。「桧舞台で失敗するのは仕方がない。それを怒るのはレベルが低い。反省した」。今度は一転「打て」のサイン。森田は左中間への2点タイムリーを放った。指導歴40年で、培った経験が最高の形で表れた。

 愛知の強豪・東邦を率いて春夏24度、甲子園に出場し、89年春に優勝した。定年退職で2年前に大垣日大の監督に就任。「とにかく野球を好きになってほしかった」。選手たちをほめることに徹した。グラウンド外では練習場近くの温泉で裸の付き合い。休みの日には遊園地にも足を伸ばした。都城泉ケ丘との2回戦に勝利した夜、飛行機のポーズを取って選手たちの周りを旋回。大笑いを取った。

 「始めは1勝すればいいと思っていたんですよ。勝ちと負けを味合わせたかった。3つも勝たせてもらってもう十分ですよ」。名将とナインの心がひとつになって、希望枠選出校で初の4強入りを果たした。【桝井聡】

[2007年4月2日9時45分 紙面から]

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