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中日FA戦略急転…福留、岩瀬に残留熱望

- 中日が残留を熱望する福留
中日が今年のFAの目玉である福留孝介外野手(30)、岩瀬仁紀投手(32)の流出阻止へ全力を挙げる。岩瀬は今日21日、FA権を取得。右ひじ痛で出場選手登録を抹消され、米・ロサンゼルスで遊離軟骨除去手術を行う予定の福留も「故障者選手特例措置制度」によって条件付きながら取得できる見込みだ。球団はこれまで「FA権は選手の権利」として選手の意志を尊重する方針を掲げていたが、ここへきて西川順之助球団社長(74)が「絶対に必要な選手。残ってもらうために出来る限りのことをしたい」と急転。強く慰留していく姿勢を見せた。
これまでとは明らかにトーンが変わっていた。西川球団社長は今年のFAの目玉となる福留、岩瀬について「絶対に必要な選手。生え抜きだし、うちの宝です。残ってもらうように出来る限りのことをしたい」と話した。落合監督就任後はFA権を取得した選手に対するシーズン中の残留工作を行ってこなかった。だがここへきて、180度の方向転換。球団を挙げて引き止めに全力を尽くしていくことを明言した。
今日21日には守護神・岩瀬がFA権を取得する。米・ロサンゼルスで右ひじの手術を受ける予定の福留は7月24日に出場選手登録を抹消されており、従来なら145日で1シーズンとするFA権取得には登録日数が29日足りないが、今季から導入された「故障者選手特例措置制度」によって救済される。連盟担当の伊藤球団代表も「問題ないでしょう」と話しており、条件付きながら今季終了後にも正式に取得する見込みだ。
球団はこれまでFA選手に対して「FAは選手が決めればいいこと」(西川球団社長)と個人の選択を尊重するスタンスを貫いてきた。93年オフにFAで中日から巨人に移籍した落合監督も「こっちがどうこう言うことじゃない」と話す。条件吊り上げにつながるFA宣言前の残留交渉を行わず、宣言後に交渉のテーブルにつくことを基本方針としてきた。05年オフにFA宣言した野口に対しても宣言前の残留交渉は行わず、単年契約を提示。結局、野口は巨人に移籍した。
当初、中日は昨季MVPを獲得した福留と、2年連続セーブ王の岩瀬に対しても球団は同じ姿勢を貫いていた。昨年オフの契約交渉でもFA権については触れず、引き止めを前提とした複数年契約の提示は行わずともに単年契約。特に福留との交渉は福留自身初の自費キャンプにまでもつれ込んだした末、オープン戦開幕2日前の2月22日に“時間切れサイン”。球団との間の深い溝を感じさせた。
注目の2人は、まだ態度を明確にしていない。岩瀬は「シーズンが終わってから考えます」と話し、メジャーに関心を示している福留も「実際に権利を取得した時に感じたことを大事にしたい」と話している。ただ、仮に2人がチームから抜ければ大幅な戦力ダウンは避けられず、FA宣言すればメジャーを含めた他球団との大争奪戦に発展するのは必至だ。西川球団社長は「複数年? それは言えないが、様々な条件を考えています」と最大限の提示を行っていく方針を改めて示した。
[2007年8月21日9時32分 紙面から]
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