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ノリだ立浪だ!オレ竜劇的開幕星

- 劇的勝利で開幕戦を飾り、お立ち台で握手を交わす立浪(左)と中村紀
<中日7-3ヤクルト>◇30日◇ナゴヤドーム
ノリで追いつき、立浪で勝ち越し開幕星! 中日が07年開幕戦を劇的な形でモノにした。エース川上がリグスに2ランを浴びて逆転された直後の8回裏、新加入した中村紀のタイムリー二塁打で同点とすると、その後2死一、二塁で代打立浪が佐藤から勝ち越しタイムリー。終盤の驚異的な粘りとパワーアップした攻撃力でオレ竜が球団初の連覇と53年ぶりの日本一を目指すシーズンのスタートを切った。
どんな作家にも書けないシナリオが用意されていた。エース川上が2ランを浴びて2-3と逆転された直後の8回2死二塁。中村紀が打席に入る。近鉄時代のチャンステーマである「時代劇・暴れん坊将軍」のテーマに乗って登場。ヤクルト木田のフォークを右中間へ運んだ。移籍初打点が貴重な同点適時打。ドームを揺るがす歓声を浴び、二塁ベース上で何度も手をたたいた。
さらに2死一、二塁から、代打立浪がコールされた。ヤクルト佐藤の低めシンカーを拾って中前へ勝ち越し打。「最高の場面で使ってもらって…。本当に打ててよかった」。劇的な開幕勝利を決めた。
お立ち台では立浪が中村紀の右手を持ってファンに掲げた。ドラゴンズ一筋20年の男が入団1カ月の男をファンにお披露目した。
中村紀 泣きそうになりました。いろいろありましたから…。ファンの人の「泣くなよ~」という声が聞こえなかったら泣いていた。忘れられない1日になった。
目は充血していた。オリックスを自由契約になってから約4カ月。引退危機からテスト入団、育成選手、そして支配下選手と怒とうように過ぎていった日々が脳裏をよぎった。
沖縄キャンプ-。ホテルに到着した中村紀が最初にノックしたのが立浪の部屋だった。あいさつに行くと声を掛けてくれた。「あんまり気づかうなよ」-。中村紀はなぜ立浪がミスター・ドラゴンズと呼ばれるのか分かったという。開幕8日前、立浪は試合中の走塁で右太もも裏を痛めた。あと1週間。そこで取った行動がリーダー立浪を物語る。練習前、自宅近くを歩き、軽く走ってからドームに来ていた。練習中はグラウンドから姿を消しロッカー室前の廊下を走っていた。だれにも見えないところで必死に治療していた。無言の配慮がチームメートの心をつかむのだ。
2年ぶりの開幕戦勝利。落合監督は満足そうな表情で会見場に現れた。「今までと違っていろんなパターンの野球ができるという強みがあるな。逃げ切りに失敗したってそれぞれが展開を読んで、準備してくれている。みんないい仕事したよ」。連覇、日本一へ最高のスタートを切った。【鈴木忠平】
[2007年3月31日9時50分 紙面から]
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