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ノリ死球退場も骨に異常なし

- 中日対西武 7回裏中日1死、中村紀は左腕に死球を受け顔をゆがめる
<中日0-0西武>◇8日◇ナゴヤドーム
中日の育成選手・中村紀洋内野手(33)が、左ひじに死球を受けて退場した。「6番三塁」で先発。開幕オーダーと目される最強布陣に入り、二塁打、単打と安打を連ねたが、第3打席に星野の直球を左ひじに受け病院に直行した。幸い骨に異常はなく、患部の腫れが引けばプレー可能と診断されたもようだが、危うく支配下選手登録への道が険しくなるところだった。
その瞬間、ナゴヤドームは静まり返った。中村紀が、みけんに深いしわを寄せて打席を離れた。7回の第3打席、星野の129キロ直球が左ひじを直撃した。足元にまとわりつくバットを気にする余裕もないまま3メートルほど歩いて崩れるようにひざをついた。スタンドからは「おい、オープン戦だぞ」と厳しい声が飛び、場内は騒然となった。
「まともに当たった。ボールが(内側に)入ってきて、よけられなかった。去年と同じ個所やなと思って『あー』と思いました」。
激痛が走った瞬間、中村紀は昨年8月11日ソフトバンク戦を思い出したという。斉藤和から左ひじ死球を受けて離脱。古傷の左手首の悪化もあり、オリックスではその試合を最後に表舞台に戻ってくることはなかった。中村紀にとって激動の始まりとも言える左ひじへの死球。またか…。不吉な思いが頭の中を駆け巡った。
左ひじを押さえてベンチに下がると、そのまま名古屋市内の病院に直行した。幸い、左ひじは打撲で済んだようだ。病院からナゴヤドームに帰ってきた中村紀は「骨に異状はなかった。ただ、腫れがひどい。ボール1個分ぐらい腫れている。今は曲げ伸ばしにも苦労するけど、腫れが引けばバットを振れるようになる」と話した。9日の休日はホテルでアイシングに専念する方針だ。
死球までは開幕スタメンに大きく前進する活躍ぶりだった。事実上の開幕オーダーとも言える主力勢ぞろいの中で「6番三塁」に起用された。3番福留から6番中村紀までの4人で、打撃3部門の獲得タイトル合計10冠という超強力打線のお披露目式。阪神の飯田スコアラーは「ベストメンバー。そりゃ怖いよ」と警戒した打線は調整遅れもあって沈黙したが、中村紀は西口から中越え二塁打、宮越から中前打と気を吐いていた。
再起に向けてノンストップで走る中村紀をまたもアクシデントが襲った。「それまでは結果が出ていたのでアピールできたと思う。感じよく打席に立てていた。惜しいところだった。今は大事な時なので、驚異の回復力を見せたい」。早期回復での支配下選手登録へ執念を見せた。【益田一弘】
[2007年3月9日9時54分 紙面から]
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