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李が1番中堅デビュー/オープン戦

中日李炳圭は1回表、ソフトバンク神内から中前打を放つ(撮影・多田篤)
中日李炳圭は1回表、ソフトバンク神内から中前打を放つ(撮影・多田篤)

<ソフトバンク2─0中日>◇1日◇福岡ヤフードーム

 中日李炳圭(イ・ビョンギュ)外野手(32=韓国・LG)が衝撃の「1番デビュー」を飾った。予想されていた中軸以降でなくリードオフマンとしてサプライズ出場。初回先頭の打席で神内から中前打を放ち、1死一塁から二盗に成功。3打数1安打1盗塁の成績を残した。1番起用は日本野球に慣れさせようという落合博満監督(53)の配慮か、それともオレ流新構想か…。マルチな李の才能がオレ竜打線に新たなオプションをもたらしそうだ。

 日本野球への強烈なあいさつだった。「1番中堅」でスタメン出場した初回の第1打席。カウント1-2からソフトバンク先発神内の直球が真ん中に入ったところを見逃さなかった。コンパクトなスイングで中前に強烈なライナーで弾き返した。韓国10年間で3割1分2厘を残した「韓国最高の打者」の片りんを見せたデビューにも「たまたまだよ」。試合後の李は、初安打をクールに振り返った。

 これだけでは終わらなかった。2番に入った荒木が倒れて1死一塁。3番井端への3球に思い切りよくスタートを切った。意表をつかれた捕手の的場がけん命に送球したものの、気迫あふれるヘッドスライディングで二塁を奪った。これについても「たまたま」。どこまでもクールな新助っ人だが、キャンプでは封印したままだった「足」をを見せつけた。

 李が見せた新たな一面に、ネット裏の偵察部隊も警戒を強めた。阪神古里スコアラーは「バッティングがいいのは分かっていたけど、本気で走ったのを初めて見た。速いとは聞いていたが、スタートもよかったしまずまず」。評判通りの打撃に加えて、俊足にもチェックを入れた。

 「1番センター、李」。試合前のスタメン発表で、落合監督のサプライズにベンチもスタンドもざわめいた。オレ竜の1、2番といえば荒木、井端のコンビ。それがいきなり覆された。それでも「言われた打順で頑張るだけだよ」と言い続けてきた李に驚きはない。「監督には『日本野球に慣れてこい』と言われた。日本の投手は変化球が多いから慣れる練習でしょう」。ここでもクールに話した。

 周囲の驚きぶりを尻目に落合監督は「(李の1番起用は)いろいろなことを考えながらやっていますよ。これからの実戦次第だろうな」とニヤリ。昨季は荒木が故障で離脱した際に代役の1番で苦しんだ。もし李が1番の適性を証明できれば、いざという時のオプションになる。オープン戦は残り18試合。1、2、3、5、6、7…。4番ウッズ以外は流動的だ。李が座る場所によって打線は大きく変動し、その持ち味を変えていく。【鈴木忠平】

[2007年3月2日9時46分 紙面から]

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