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浅尾「無名の星」になる!

入団発表であいさつする浅尾
入団発表であいさつする浅尾

 中日の新入団発表が20日、名古屋市内の中日パレスで行われ、新人8選手が会見を行った。大学・社会人ドラフト3巡目の浅尾拓也投手(22=日本福祉大)は「無名校の星」になると宣言。晴れ舞台に緊張して会場の笑いを誘っていたが、プロでの抱負を聞かれると一変。これまで野球エリート街道とは無縁だった152キロ右腕は「有名校じゃなくてもプロにいける、活躍できることを証明したい」と強い口調で決意表明した。

 スポットライトを浴びてほおを赤く染めていた浅尾が、プロでの抱負を聞かれると、それまでとは一変した。端正な顔に強い決意をにじませた。「中学まで軟式野球をやっていて、無名校に行った僕ですが、そういう選手でも活躍できることを証明したい。有名校に行かなくても、頑張ればプロにいける。シニアとか一流校でやっている人とも同い年なんです。同じように頑張っている選手たちに見せたい」と言い切った。

 初めての「大舞台」に、それまでは初々しい受け答えでは会場の笑いを誘っていた。浅尾は、自己紹介後の第1声で「体が細いのでユニホームが似合う体になりたいです」。無表情だった落合監督をにやりと笑わせた。さらにセールスポイントを聞かれて「え…けん制とかフィールディングです」と小さな声でポツリ。苦笑した質問者から「速球は?」と聞かれ「152キロです」。過度の緊張感からくるぎこちなさだけが目立っていた。

 無理もない。ずっと無名で注目とは無縁だった。愛知県・八幡中では捕手、常滑北高の投手不在で2年秋から転向した。高3年時は県大会3回戦で敗退。もちろん甲子園など夢のまた夢。02年の入学時の日本福祉大は愛知大学野球リーグ3部だった。同好会同様のレベル…。「とりあえず野球ができるな」と思った男が海岸でのランニングで下半身を鍛え、4年後には152キロの直球を武器にしてプロの夢をつかんだ。

 新入団選手8人の中でひと際細い181センチ、70キロの体は、未来の可能性を示している。高校3年からの投手歴は実質5年で、無名校出身だけに本格的なウエートトレーニングの経験もない。「目いっぱいやってこなかった部分もあるし、これからまだ伸びる自信がある」。同大のプロ1号は「恥ずかしい選手にならないように頑張る」。左耳にピアスの穴が3つある異色の速球派が、野球エリートたちに宣戦布告。「無名の星」を目指す。【益田一弘】

[2006年12月21日9時45分 紙面から]

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