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オレ竜エース川上で完敗、虎と2差

7回裏無死一、二塁、鳥谷の犠打で三塁封殺した川上と谷繁(左)だったが…
7回裏無死一、二塁、鳥谷の犠打で三塁封殺した川上と谷繁(左)だったが…

<阪神4-0中日>◇29日◇甲子園

 勝負の1球の直前、川上は嫌な雰囲気を察したようにプレートを外した。0-1で迎えた7回2死満塁。代打今岡。1点もやれない。緊迫した空気をほどき仕切り直した。選んだのは外角カットボール。無情にも打球ははじき返され、センター英智のグラブのわずか先を抜けていった。決定的な3失点。エースはぼう然と外野を見つめていた。

 「あれは呼吸を整えるというか、サインがわからんようになったから…」。7回8安打4失点で6敗目となった川上は試合後、不機嫌な表情でバスに乗り込んだ。だれもエースを責められない。2回に矢野のタイムリーで1点を先制された後、じっと耐えた。カットボールに加え、この日はシュートを多投して6回までわずか4安打に抑えた。

 悔やむのは失点がミスがらみだったことか。2回の失点は1死一塁から川上の暴投で、二進を許したことがきっかけだった。7回は先頭金本の打球を荒木がはじいた失策から始まった。「ミスした方が負ける」は落合監督の持論。皮肉にも大一番でミスが出たのはオレ竜だった。

 これでゲーム差は7月17日以来の2に縮まった。何よりエースで初戦を落としたことが痛い。それでも落合監督は強気に言った。

 「今日は向こう(阪神)に勝ち運があった。状況は何ひとつ変わっていない。14試合で9つ勝つのが、あと13試合で9つ勝つに変わっただけ。(中日にとっては)大して意味のある試合じゃなかった。ゲーム差なんて関係ない。マジックをどう減らしていくかだ」。

 146試合で勝負を考える姿勢を強調。そしてヒートアップする甲子園にこう言い残した。「独特の雰囲気はあるが、オレがやってた頃はもっと熱かった。それに比べたら大したことないよ」。ゴールを目前にしたオレ竜がまたも正念場を迎えた。【鈴木忠平】

[2006年9月30日9時53分 紙面から]

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