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2年目中継ぎ鈴木、飛躍の秘密

セットアッパーとして活躍する鈴木(撮影・清水貴仁)
セットアッパーとして活躍する鈴木(撮影・清水貴仁)

 「今が楽しくてしょうがない」。プロ入り2年目の中日鈴木義広投手(23)が元気だ。12球団屈指の中日投手陣の中で、今季は中継ぎとして31試合に登板して1勝1セーブ、防御率1・13(28日現在)。今季は2軍スタートとなったが4月後半に1軍に復帰すると安定した投球を見せている。その活躍の裏には、ルーキーだった昨年の経験からくる自信があった。

 23日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)から今季2度目の4連敗と失速気味のチームにあって、中継ぎとしてフル回転でチームに貢献している2年目の右腕・鈴木が元気だ。「僕はこの時期が1番好きなんです。野球をしてるって感じがするんですよ」。今季の成績は28日現在、31試合で1勝1セーブ、防御率1・13。今季掲げた50試合登板、防御率2点台の目標に手が届くところまできている。

 無我夢中で突っ走ったルーキーイヤー。終わった時には47試合に登板、5勝3敗、防御率3・56という成績が残っていた。そんな1年を鈴木はこう振り返る。「1年目からあれだけできるとは思わなかった」。だが冷静だった。オフに昨年の自分のデータを分析。初球ストライクを取りにいったところを打たれていることに気がついたという。1月にはマリナーズ城島らとの合同自主トレに参加するなどどん欲だ。

 転機は昨年9月1日阪神戦(甲子園)。5回1死から2番手として登板して今岡と対戦。全球直球勝負を挑んだ。ファウルで粘られた末の10球目。内角直球を左翼席に運ばれた。周囲から見れば、今岡の貫録勝ちなのかもしれない。だが、鈴木は「優勝を争う中で、あれだけので打者と勝負が出来た。プロでやっていく自信がつきました」。この1打をきっかけにして、プロで生きていく術(すべ)を考えるようになった。

 だからこそ2軍スタートとなった今季も気持ちが切れることはなかった。むしろ自分を磨くいい機会だととらえた。「去年の自信もあったし、割り切っていました。準備もしっかりしていたんで、いつかチャンスが来ると思っていた」。その言葉通り、4月28日の1軍登録後は好投を続けている。ロングリリーフも可能な鈴木は、自分のポジションをガッチリと固めた。

 今季は中継ぎとしての自覚も芽生えた。「いつでもいける準備はしている。今はマウンドでの5球を含めて20球以内で肩がつくれるようになった」。登板時の調整法を確立し、中継ぎとしてなくてはならない能力を身につけた。高校(多度津工)、大学(中部大)を通じて、優勝に無縁だっただけに、優勝への思いは強い。「優勝というものを知ってみたい」と話す言葉に力がこもった。【桝井聡】

 ◆鈴木義広(すずき・よしひろ) 1983年(昭58)1月5日、香川県仲多度郡満濃町生まれの23歳。四条小2年の時に野球を始める。満濃中から多度津工(香川)に進む。甲子園出場経験はなし。中部大を経て、04年ドラフト5巡目で中日に入団。プロ1年目は47試合に登板。5勝3敗、防御率3・56。今季の推定年俸は2100万円。188センチ、88キロ。右投げ右打ち。

[2006年8月29日9時45分 紙面から]

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